六ヶ所再処理工場,約600トンの放射性廃液を排出.

再処理工場による環境汚染は,食の安全を脅かす.環境調査は不可欠のはず.

4.日本原燃のなすべきこと
 六ヶ所再処理工場の通常運転で、原燃が毎年海に放出する放射能は、経口急性致死量で4万7千人にも相当する。トリチウムだけで年に1.8×10の16乗ベクレル(1億の1.8億倍ベクレル)であり、ヨウ素129、ストロンチウム90、プルトニウムセシウム137など、これまで地球上に存在しなかった人工放射能がおよそ数千億ベクレルもある。1ベクレルは1秒間に1回放射線を出すという放射能の単位である。トリチウムを除いても1秒間に数千億回も放射線を放出するだけの放射能が放出されることになる。ただの1本の放射線でも生物の細胞の遺伝子を傷つける。人のガン死がわずかしか起こらないから害がないなどという論法は、生物の生存権を無視するものではないだろうか。
 原燃は三陸沿岸への影響について、(1)海流の調査を行い、リアス式湾内にどの程度の放射能が入りこみ、蓄積されるかを調査すべきである。(2)年々に放出される放射能の累積効果、生物濃縮、海底のどろなどによる蓄積と生物への移行過程などを調査検討すべきである。