Peaceful Tomorrows/ ザ・エフ・ワード:寛容のイメージ

参照元:THE F WORD: Images of Forgiveness/ An exhibition of words and photograph

短信:2006年3月22日

ザ・エフ・ワード:寛容のイメージ
言葉と写真による展示会

ニューハンプシャー州沿岸地域において
4月1日〜4月14日

「もしも報復だけに専念するとしたら,あなたはまさに自分の子供の精神と記憶を抹消することになる」
フランシス・クリンビー(ヴィクトリアの父親)の言葉.
4月1日から沿岸地域の4カ所で,残虐非道さをものともせず寛容のイメージを探求するパワフルな写真展が開かれる.

「ザ・エフ・ワード:寛容のイメージ」は,ジャーナリストのマリア・カンタクズィーノと写真家のブライアン・ムーディの発案によるものだ.2004年1月に二人は,復讐と報復が見出しを独占する風潮にうんざりして,市民に異なる見方を示そうと決断した.

二人はアメリカや南アフリカ北アイルランドルーマニアルワンダイスラエルパレスチナ,そしてイギリスを含む各地を旅行しながら,人生を暴力や惨事や不公平によって打ち砕かれながらも,寛容へと向かう挑戦的でしばしば痛みの伴う旅を選択した24名の人々の物語を収集した.

この展示のテーマには次のような人々が含まれる;伯母により虐待・殺害された7歳のビクトリア・クリンビーの両親,バースおよびフランシス・クリンビー夫妻;姉妹をフレデリック・ウェストに殺害されたマリアン・パーティントン;IRAブライトン爆弾事件の背後にいたパット・マギー,および父親をその爆発で殺されたジョー・ベリー;不当に収監されたシャープヴィル・シックスの一人,デュマ・クマロ;世界貿易センタービル爆破で兄弟のデーヴィッドを殺されたアンドリュー・ライス.

デズモンド・ツツ司教は自らもこの展示で取り上げられ,「ザ・フォーギブネス・プロジェクト」の後援者でもあるが,寛容を被害者の地位からの脱出の旅だと表現している.「寛容は,なされたことを見逃すことではない.起こったことを軽視せず,深刻に受け止めるということなのです;私たちの存在全体を毒する恐れのある記憶の中のトゲを引き抜くということです.これらの寛容の物語の中には,本物の癒しがあります.」

自身の会社「アニタロディック・ブックス」がこの展示のスポンサーであるアニタロディック婦人は,「この頃私たちみんなが耳にするのは報復殺人と仕返し政治ばかりです.そのことが,他の道を行く人々,つまり復讐心の矛先を切り替えて許そうと努力するようになった人々に発表の場を与えることがきわめて重要だと私が考えた理由です.このような展示は見るべきだし,見てもらうためには支援を必要とするのです.」

この展示は「ザ・フォーギブネス・プロジェクト」という,現代を象徴する紛争・暴力・犯罪の終わりのない連鎖に代わるものとして紛争解決と修復的な実践を促進するため,地元・国内・国際レベルで活動する無党派無宗派の慈善団体である.個人の物語を収集・共有し,教育的・自助的なプログラムを提供することを通じて,「ザ・フォーギブネス・プロジェクト」は個人とコミュニティがどのようにして違いを祝福し,区分を克服し,それにより肯定的な社会変化を助成するかについての議論を再構成することをねらいとしている.

後援者にはデズモンド・ツツ司教,エマ・トンプソンアニタロディック婦人,英国の首席裁判官のロード・ウルフらが名を連ねている.支援者にはヘレン・ミレン,トニー・ベン,カタリーナ・ハネット,テリー・ウェイト,アニー・レノックスらがいる.

リストに関する問い合わせ
オイスター・リバー・ハイスクール
55 Coe Drive
603.868.2375

土曜
4月3日
オイスター・リバー・ハイスクール

月曜
4月3日
オイスター・リバー・ハイスクール

ニューハンプシャー大学
メモリアル・ユニオン・ビルディング
603.862.0130

木曜,水曜
4月4日,5日
8:30 AM -- 8:00 PM
メモリアル・ユニオン・ビルディング
部屋 330/332
ニューハンプシャー大学は当日通して,ニューハンプシャー大学司祭組合と学生課のメンバーとともに「ザ・フォーギブネス・プロジェクト」を主催する.ディスカッションが4月4日12:30-2:00にユニオンビル203室で開催される.

南部会衆派協会
27 Pleasant Street
コンコード,ニューハンプシャー
603.224.2521

木曜-月曜
4月6日-4月10日
詳しい情報は電話 224-2521

ダーハム地域協会
17 Main Street
603.868.1230

展示は教会の公開時間に教会の信徒集会ホールで鑑賞できる.以下の特別イベントが開催される.

火曜
4月11日
6:00-7:30 教会公開時間
7:30 「寛容の可能性についての宗派を越えたパネル討論」
世界のいくつかの偉大な精神的・宗教的伝統は,言語・歴史・儀式・ビジョンの点で,暴力と憎しみに直面する中での許し,和解,希望に関して何を提示できるのか.ユダヤ教,仏教,バハーイー教キリスト教の指導者らが,タイムリーな問題に取り組む.どなたでも参加可能.

水曜
4月12日
1:00-4:00PM 教会公開時間
4:00PM 「涙,不屈,そして変容」
9.11事件の遺族が自らの物語と遍歴を語る.大きな喪失に苦しんだ人々の声と体験を通じて,このプログラムは,痛みを伴いながら癒しに向かうプロセスを探求する機会を提供する.

木曜
4月13日
9:00AM-12正午 公開時間
10:00AM- 正午 「女性と和解の作業」
この朝は,大きな喪失に直面しながら平和と和解の道を追求した別の女性と対話する機会を設ける.ビデオおよびディスカッション.すべての女性が参加できる.

木曜
4月13日
4:00 - 7:00PM 公開時間
7:00- 8:00pm 「洗足木曜日の正餐式およびテネブレ」
展示見学に続いて礼拝者はイエスの最後の時間を記念する儀式に,歌,沈黙,礼拝での参加を勧められる.

金曜
4月14日
12:00正午-1:00PM 
この聖金曜日の礼拝は,十字架のメッセージと復活の誓いのもとで,現代における許しの課題についてより完全に思案できるように,場面と主題を組み合わせる予定である.地域の教会が主催.

金曜
April 14
4:00- 7:30PM 教会公開時間
7:30PM 「許しについての瞑想」
地元のピアニスト,パメリー・ランジェリが瞑想音楽による無料コンサートを開催する.宗派を越えた許しと和解の朗読も予定.沈思,瞑想,そして再生の時間.

平和な明日のための9.11家族の会(www.peacefultomorrows.org)とザ・フォーギブネス・プロジェクト(www.theforgivenessproject.com)が後援.

プレス・コンタクト:
アンドレア・ルブラン
平和な明日のための9.11家族の会
aldvn@comcast.net

翻訳:Hiroshi Fujimura