イラク元外相=CIAスパイ

米政権はイラク開戦に踏み切るために,情報を意図的に選別したことが明らかになっている.イラクの元外相から内部情報がCIAに渡っていたとすると,CIAの情報確度は非常に高かったと言える.ブッシュ政権の情報操作の状況証拠が更に増えた.

イラク元外相がスパイ? CIAに情報提供と米TV

 米NBCテレビは20日、複数の情報機関筋の話として、イラクの旧フセイン政権で外相を務めたナジ・サブリ氏がイラク戦争前の一時期、米中央情報局(CIA)に大量破壊兵器などの情報を伝えるスパイだったと報じた。

 NBCによると、サブリ氏は2002年9月、フランスの情報機関を仲介させ、フセイン政権の内部情報をCIAに提供。報酬として10万ドル(約1160万円)以上を受け取った。

 サブリ氏は生物兵器の使用計画がないことや、核兵器開発には相当時間がかかることなど、CIAの分析よりも正確な情報をもたらしたが、化学兵器は残っていると話していたという。

 サブリ氏とCIAとの関係は、フセイン政権に見切りをつけて国外に脱出するよう米側が圧力をかけ、同氏がこれを拒否したことで、イラク戦争開戦前に断たれた。