都留重人

福祉・環境の経済学者.

 今から考えますと必ずしも晩年とは言えませんけれど、しかし1960年代の後半以降、日本経済に高度成長に伴う幾つかの弊害が出てきますと、これをより大きな福祉にかかわる問題、あるいは社会的厚生にかかわる問題としてこれを取り上げるというのが都留さんの仕事の基本になりました。公害研究というテーマも掲げられましたし、それからwelfare、福祉という、国民にとっての福利というものを積み上げる、その計算根拠というのはどこにあるのだろうかというようなテーマもこなされたわけです。